もし仲間がいるなら
それはオレの希望かもしれない
*花*
「・・・アレっていうのは、あの?」
「ハイ。」
「何かやけに巨大な?」
「ハイ。」
「見た目がちょっとグロい?」
「ハイ。」
「あの未確認生命体っぽい物体X??」
「・・・・・・ハイ。」
あ、認めた。(ちょっと戸惑ってたけど。)
やっぱそれで通じるもんなのか。へぇぇ。
「確かに視えましたけど?」
「・・・やはりそうですか。」
「・・・・・・それって、砂時さんにも視えるんですか?」
「ええ、一応。」
マジで?
・・・ってことは・・・
「仲間??」
「それはどういう意味で?」
「普通は見えないモノが視えちゃう仲間?って意味で。」
「残念ながら、そっちのモノは視えないですね。」
ガーーーン||||
やっと・・・やっと仲間を見つけたとおもったのに・・・・・・
「・・・貴方はそっちのモノも視えるんですか?」
「・・・・・・ハイ・・・」
「へぇ・・・そうなんですか・・・」
そんなもの珍しそうな目で見ないで下サイ。傷つくから。
・・・シクシク。
「それで・・・アレは一体?」
「あの化け物の事ですね。
私たちは‘花者‘と呼んでいますが。」
「カモノ?」
私‘たち‘という引っかかることはあったが今は置いておこう。
「ええ。前は‘花霊‘と呼んでいましたが・・・。
花者は、元はアレ・・・つまり、貴方のよく視る幽霊だったものです。」
「え・・・」
「その幽霊が、ある‘花‘の匂いを強く嗅いだり、口に含んだりすると花者になるのです。
その花が・・・・・・」
「この花・・・ってわけですか。」
「そうです。
ですが、以前の花者は小さく威力も小さかったので、
暴走は簡単に止める事ができました。
ところが、最近ではそれが困難になっています。」
「・・・・・・何故?」
「それは・・・
‘花‘の影響が、幽霊だけでは無くなってきているからです。」
「・・・まさか・・・」
「ええ。
普通の人間にも影響が出てきています。」
「!!」
「ただ、普通の人間は化け物になったりはしません。
・・・気が狂い、殺人が多くなります。
最近よく惨殺や虐殺の事件が多いのは、その可能性が高いと見ています。
そして、・・・その‘花‘の影響が出た人間を、花者は襲います。
すると、あのような巨大な花者になってしまうのです。
花霊と呼ばなくなったのは、普通の人間が関わるようになったからです。」
「・・・・・・・・・」
・・・そんなことが、有り得るなんて。
あの化け物が、人間?いや・・・人間にも関わるもの??
「‘私たち‘とは、花者の暴走を止める、・・・組織のようなものです。
今の組織は、力が不足しています。とても、今の花者には敵いません。
そこで、力の強い者を探しているんです。」
・・・・・・嫌な予感が・・・
「貴方は普通の幽霊も見えるみたいだし、十分戦力になると思います。
どうです?我々の組織に加わってくれませんか?」
やっぱりキタ――――!!
このパターンってろくな事がねぇんだよっ!!
や、このパターンじゃなくてもろくな事は無いけどさ!
オレは面倒な事に首突っ込みたくねぇんだよ!!
「悪いけど・・・」
「このまま放っておくと、大変なことになるでしょうねぇ。
ここの町も人も無事では居られないでしょうし。」
「・・・・・・・・・」
「さぁて、大変ですねえ」
コイツ、絶対わかっててやってる!
白そうに見えて、腹の中真っ黒だ!!
「さて、どうします?」
「・・・・・・考えておきます。」
「そうですか」って、フッと笑って言われた。何だかなあ。
結局は組織に入れられそうだけど、
今は反発させてもらおう。(面倒だし)
「ところで・・・雄沢さんは、高1ですよね?」
「・・・・・・ええ、まぁ。」
「へえ・・・」
どうせ見えないとか言うんだろ!
悪かったな童顔で!!
「実は、私も高1なんですよね。」
「うっそ!!・・・あ。」
「と、いうわけで。タメ語でいいですよ?私もそうしますから。」
「・・・わかった。じゃあ・・・砂時?」
「ああ、それで良い。俺は雄沢って呼ぶから。」
本性出しやがった!!
「あ、これからはコッチの性格でいくから。よろしく。」
「・・・・・・・・・・・・・ぅん。」
何か、騙されたような気がする。
腹黒いし、表裏あるし。
気のせいかなあ。
オレの周りって、ろくな奴が居ない気がする。
・・・・・・憑いてないって言うのが、だんだん辛くなってきた・・・。
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久々のup。
大まかな内容は最初から決まってたけど、
実際に書くのが疲れた。
設定考えるの大変だったし、面倒だったし。
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