あーぁあ



       どうしてオレって こんなに




         ついてないんだろう。












     *花*












       「いや、むしろ憑いてると思うよ、何かが。」




       友達が言った言葉。

       それは、オレが聞いたことに対する答えだった。
 
       と言ってもオレが期待してたのとは(まるで)違ったけど。





       「・・・憑いてるって、何が?」

       「そりゃあ、決まってんだろ。幽霊だよ、ゆ・う・れ・い!」




       そんな事決まっていてほしくない。むしろ嫌だ。

       てか何だよ、幽霊って。





       「あ、妖怪とか・・・化け物でもいいかもw」

       「なお悪いわ。そして語尾にハートをつけるな。きしょい。」

       「うわ、ひっでー」





       いや、男がハートとかってマジありえねえだろ。

       あ、鳥肌が。





       「で、幽霊って・・・なんでそっち系?」

       「だってお前の運の悪さは尋常じゃないし。


        外を歩けば雨が降る。ガムを踏む。
        晴れたと思ったら体育はマラソン。
        廊下を歩くとバケツが降るし。

        ドブにはまるわ犬に追いかけられるわ。
        のび太君ですか、君は。

        どっか出かけたら財布を忘れるか落とすし。
        サザエさんじゃん。」

       「サザエさんは財布を忘れるけど落としては無いよ。」

       「突っ込みどころはそこかよ。
        と・に・か・く!お前の不幸は異常だから!
        もはや何かが憑いてるとしか思えないの!」





       わー、一息で言ったよ、この人。おつかれー。

       しかし・・・憑いてる、ねぇ。





       「あ、もう一つあった。」
 
       「??」

       「女子にモテない。告っても振られる。」

       「おい。
        てか、何だよそれ。オレ告った事無いし。」

       「なんだ。じゃぁあれはデマかぁ。」

       「?でも、憑いてるなんて、まさかぁ。
        オレ幽霊とかって信じてないし。」

       「・・・じゃぁ聞くけど、今までに一度でもラッキーって思ったことある?」

       「ない。

       「じゃぁ、悪寒を感じたりは?」

       「そりゃもう、しょっちゅう。

       「ほら、やっぱり憑いてるんだよ。」

       「そうかな〜?」





       それは無いと思うんだけどね。

       あ、でもさっきちょっと嘘ついたな、オレ。

       幽霊信じてないってやつ。





       「ま、悩んでもしょうがないって事で。」

       「お前、そんなんで良いのかよ。」



       だってさ



       「ウン。」





       オレ、


















       視えるんだよね。

       いろいろと、ね。





                      雄沢 葵

                特徴・とにかく不幸。

                特技・幽霊が視える。





















       「はぁ〜・・・」





       ああ、つい溜息が出ちゃったよ。

       みんなオレと一緒に帰ってくれないしね。

       不幸が移るって。うつんねぇよ、多分。

       さっきの幽霊がどうたらって話も視えるだけだし。

       憑かれてない・・・し・・・・・・・・・・・・・・・アレ?

       視えてる時点で憑かれてたり?

       え?もしかしてヤバイ?

       うわ〜・・・





                ドカッ





       「・・・・・・・・・・・・・・・え?」



       え?今ドカッって聞こえた気が・・・

       幻聴?ねぇ、幻聴??





            ドゴオォンッッ
   バキッ  ガキャッ





       さっきから何なんだよ!?

       ついに幻聴が聞こえちゃったのか!??

       ・・・ってアレ?何かだんだん音が近づいてくるような・・・・・・










       「な・・・に・・・・・・・?」







       オレが見たものは





           人として見えるはずの無いモノだった
















       ++++++++++++++

       ノリで書いてしまったモノ。

       最後まで書くことができるのか。